
では、そのような天才ではなかった人たちには何ができるのでしょうか。
一つは、枝を太く、長く伸ばしている人たちの手伝いをするということでしょう。枝葉を育む者です。いくら天才であっても、一人で何でもできるわけではありません。彼らはその枝を伸ばす上では万能な天才ではあっても、他のことに関してはその限りではないからです。
天才であろうが誰であろうが、人には必ず自分でやらなければならないことはあります。食事をし、休息をとることは誰かと代わることはできませんし、病気や体調不良を誰かに押し付けることはできません。人は一人では生きていけない生き物です。たとえ天才であったとしても例外ではありません。人には助け合う誰か、役割を分担してくれている誰かが必要なのです。そして、これは誰もが、誰かのために担っていることでもあるはずです。
そしてもう一つ、誰もができること、そして担えることがあります。それは、枝と枝葉の間に広がる空間を見つめることです。
この世界に生きている人たちは、枝葉を太く伸ばす者と、それを助ける者だけではありません。その幹や枝と枝葉の間に広がる空間を眺めながら、「ここにはこんな枝が伸びられるのではないか」と想う者がいます。そして、このように新たな枝を生やそうと想いを巡らせることは、誰にでもできることなのです。
人類は誕生して以来、「飢餓や貧困で苦しまず、争わず、健やかに暮らすためにはどうすればいいか」を常に想っていました。火を使い、モノを発明し、生産を行い、規則を作り、芸術や娯楽を楽しむといった、人の営みに関するあらゆる事柄は、誰かの想いがその形をなした結果です。
たとえば、「もっと自由な時間がほしい」とか「もっと楽しく暮らしたい」「もっと楽をしたい」という願望は誰にでもあるでしょう。このような人ならば誰もが持っているささやかな願いが、新たな芽生えには必要です。そして、このように新しい枝葉の像を想うことは、別段難しいことではありません。
もちろん、その小さな芽が育つかどうかはわかりません。ただ、そこに枝を生やすという確固たる動機がなければ、その後に新しい枝が生まれ、葉が生い茂ることもないのです。
この、枝葉に想いを巡らせ、そこに新たな枝葉を生みだすことを、「想像」そして「創造」といいます。

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