私たち人類の文明は、加速度的に変化の動きを早めています。一方で、争いは絶えないですし、幸せのかたちもそう変わりがありません。そして、私たち個々人が持つ能力も、大谷翔平選手のような一部の例外を除けば、これもさして変わりません。
しかしながら、その例外である大谷翔平選手が信じられないような活躍ができるもの、もちろん本人の絶え間ない努力あってのことですが、人類文明の変化を土壌としたものであることは否定できないでしょう。
人類文明において育まれた知識や経験の集積は、現代ではその多くが私たちに開かれており、いつでもアクセスできる時代になりました。いうまでもありませんが、現代に生きる私たちは、人類文明によってこれまで培われてきた様々な知識の上に立っています。

この知識の木は、いわばこれまでの人類のあらゆる知恵の集積であり、その幹は「数学」「自然科学」「物理学」「経済学」「法学」「医学」「音楽」「天文学」「言語学」「美術」「スポーツ科学」などといった多くの学問、そして、その枝葉はより先鋭化、あるいは幹より派生したあらゆる知識の体系を表しています。この知識の木は、人類の生み出した成果ともいえるもので、私たちの生活、日々の営みはこれら人類の知恵の集積の上に成り立っています。
これらの枝葉のその先端は、一部の才人たちの努力によって、日々、成長を続けています。彼らのような才人たちが、知識を共有し、勉強し、検証するという切磋琢磨を重ね、その幹、枝葉を太く、たくましく伸ばしているのです。
このような才人たちの学問は、私を含めたほとんどの凡人にとっては、その枝葉のせいぜい途中までを理解できればいいほうです。その基礎の部分を学校で教わっている段階ですら、苦手意識を感じたり、ついていけなくなったり、学ぶ意義を感じられなくなったりすることは珍しいことではありません。せいぜい、その学問の太さや枝葉の広がりを大まかな概念としてイメージでなんとなくわかる。その程度にしか理解できないのが普通の感覚でしょう。
たとえば、私たちの生活ではリモコンのスイッチを押すだけで、当たり前のように部屋の温度が快適になったり、お風呂が湧いたり、モニターに映像が映し出されたりします。普段は意識もしませんが、私たちはその回路や仕組みについては理解できなくとも、なんとなく凄い技術があって、それが使われていることはイメージしています。しかし、その技術や仕組みについて詳しい理解があるわけではありません。
ただ、わかっていないこと、理解していないこと、わからないということは、そんなに悪いことではありません。
適材適所という言葉がありますが、得意なことがあるのならば、それを得意な人が行う。それは、とても効率的で理にかなったことです。わかる必要がないことをわかろうとすることや、苦手な人が苦手なことを無理して行うことは、その人にとって大きな負担になります。
どこかで自分が向いていないものや、苦手なものがあることに気づくこと、わかることは、人の成長には欠かせません。そこから「ならば、自分には何が向いているのか。何ができるのか」と考えることの方がずっと大切なのです。

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